メラニン色素の作られ方
メラニンって言葉、良く耳にするけど何?(共通のご質問) | ||
表皮にあるタンパク質の色素なんですが・・・。 |
髪の色もメラニンからなっています。肌の場合は黄色人種と言われます様にそれ自体、黄褐色の顆粒状なんですがたくさん集まるほど黒っぽく見えます。色白、地黒なんて肌の色を決めているのもこのメラニンの量なんです。ではこのメラニンを作っているのは?基底層の基底細胞と一緒に並んでいるメラノサイトです。
メラノサイトはもともとカラダの中心部にある神経系の細胞で胎児期にはるばる皮膚に移動してきたのだそうです。基底層の5~15%はメラノサイト。下図にありますように基底細胞は円筒状なのにメラノサイトは突起を周囲に伸ばしたアメーバのような形をしています。メラノサイトがメラニンを作る仕組みはと言いますとホルモンの影響でしたり、刺激によりましたり色々ありますが、ここでは紫外線の例とします。
紫外線を浴びた表皮の細胞はその情報をサイトカインという伝達物質によってメラノサイトに知らせる。知らせを受けたメラノサイトは細胞の中でチロシンという物質を原料に自動的にメラニンを作っていく。
できたメラニンは突起の端まで移動します。すると周囲の基底細胞がこれを飲み込んでしまいます。飲み込まれたメラニンがキャップのように基底細胞の細胞核の上を覆います。これが「核帽」。
核帽が紫外線を吸収してDNAを壊す紫外線から細胞核を守るシェイドとなっていてくれています。メラニンは多過ぎると確かに美白の敵ですが、なくてはならぬ大切な役割をしてくれている訳です。
このメラニンもずっとそこに留まる訳ではありません。ターンオーバーで説明しましたようにやがては押し出され剥れ落ちていきます。なのに肌は真っ白にならないか?それは意識しないうちに日光を浴びているからです。赤ちゃんの腕でも太陽側となる方と裏側になる部分では白さが違いますでしょ!黒人も白人も基底層に含まれるメラノサイトの密度は同じ。ただしその活性度は黒人の方がはるかに高い為、彼らの肌は黒いのです。紫外線を浴び続けると同様にメラノサイトはどんどん活性化される。すると代謝されて無くなる量を超えてメラニンが出来てしまい肌はますます黒くなるのです。
ただし、1度出来てしまったメラニンは非常に丈夫なものです。ターンオーバーが正常に繰り返されていても出ていってくれないものは信頼できる皮膚科でとってもらうことも簡単にできます。また、ビタミンCには活性を抑えてくれる効果もあります。 |