傷んだ髪は沈むのか?

昔から年を取るとテレビに向かって文句を言う、なんて言われていますが、久しぶり?にガッカリがあり、美容師に聞きました・・・なんて言っていましたので、ここに投稿させて頂きます(^^)
「林修先生が驚く初耳学」という番組内での事です。
途中から何の気なく観ましたので正確な出題、回答は聞いて無かったのですが
・プロの美容師が使うドライヤーを自宅でも簡単に出来る方法

・髪は浮かぶのか?沈むのか?

という様な内容だったと思います。
両問とも林先生は知っていて「お見事」という番組進行でしたが、何を言っているんですか?という珍回答で(^^;)

まず、全問は根元を乾かす際には毛流から反対にドライヤーをかけておいて毛先は温風で乾かした後、風だけの冷風で髪を冷やすとキューティクルが締まってツヤのある髪になる、という様な変な回答で正解だとか。
何処の美容師に聞いて正解とされたのか?分かりませんが、仮にもその美容師が軽薄だけど、口は上手い、というだけで無いのであれば、こんな珍答はしないはず。
まず、美容師がお客様から一度、傷めてしまうと元に戻せない髪を信頼して任せて頂くのであれば、少なくとも正確な知識を持ち合わせている、というのが最低条件。
そして自分でも出来る事をプロにお願いする、というのであれば、技術が無いといけないのでは?
この2点から考えただけでも林さんが言った事だけで自宅で復元出来てしまう?
次元が低すぎますので二問目に移ります。

傷んだ髪は沈んで健康な髪は浮く、と答えた事が正解とされました。

番組を作った制作者も事前に調査してその問題の正解はどういうものなのか?を確証してから進めるのではないでしょうか?

皆さんも自分の髪が浮かぶのか?沈むのか?試してみて下さい。全ての髪は沈むはずです。

林さんほど博識な方がこんな事もご存知無いとは?それとも自分の髪は沈んでしまうから傷んでいて、健康な髪は浮かぶものだ、という何処から得られた情報なのか?分からないものを信じて疑われなかったのか。
2~30年前の情報化社会で無かった頃は「髪の正確な知識は周知されていなくて、かなり博学と言われる方でも誤解の多い世界」と言われていて僕も何処で聞いて良いのかも分からなかった為、(社)日本毛髪科学協会で学ばせて頂き、一応、公平・公正なある程度の知識は身に付ける(美容師として必要な知識程度です)事が出来たと思っています。
まず、髪が浮かぶか?沈むか?の判断を説明するのであれば、小学校の時に学んだ比重、という原理が必要なのでは?
髪は水よりやや比重があるので沈むのであって傷んでいる、健康、は関係ありません。
では浮く髪は?
水より比重が軽いものが付着して表面張力が働いているから、浮いているのだけであって健康だから、というのではありません。
これよりも詳しい知識が欲しい、と思われる方があれば、その説明もさせて頂きますが、ここでは省かせて頂きます。(^^;)

勿論、この事は番組の放送内容につきましては「TVで放送されていたのだから正しい」ですとか「林先生が言っていたから正しい」という誤解が発生しない様に毎日放送の制作担当の方にも苦情は伝えさせて頂きました。
他の番組でも林先生は今の東大生に対しても「東大を卒業したから社会で歓迎される程、社会は甘くない!・・・現在、何を求められているのか?を判断出来たり、もっと良くする為には何が必要か?という分析力が無ければ・・・」と説いてらっしゃいました。
髪の知識程度は命に関わったりする程のものではありませんから、ここで鬼の首を取ったかの様な事を言うのではありませんが、「知識」という点を少しでも再認識して頂ければ、と紹介させて頂きましたm(__)m

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Posted by koasa